CaseStudy:18 ほとんど無計画で実行したUターン
幸せな家庭生活と充実した仕事を手に入れた

(株)鈴木ハーブ研究所 販売促進マネージャー 滝 泰彦
東京都→茨城県Uターン2010年

「茨城にいながら全国のお客様を相手に仕事」

茨城県北茨城市で生まれ育った滝泰彦さんが妻の花織さんと共に、茨城にUターンしたのは今から7年前、33歳のときだった。現在は妻と9カ月になる長男の3人と猫2匹で、水戸市内のアパートで暮らしている。泰彦さんは東海村の職場に車で通勤。自然由来の素材と科学の力を用いた化粧品を研究開発し、主に通信販売している(株)鈴木ハーブ研究所で、販売促進のマネージャーとして働いている。通販のフィールドで販売戦略をたてる仕事は「茨城にいながら、全国のお客様を相手に仕事できる面白さがある」と充実ぶりを語る。

泰彦さんにとって「いずれは帰る場所」として、いつも頭の片隅にあった茨城。千葉大学を卒業し、東京の印刷会社に就職したが、アルバイト時代に出会った花織さんと結婚して10年が経ったころ、茨城へ帰ることを考え始めた。「東京にいた時はデザイナーとして働いていました。仕事は面白くて、がむしゃらにやってましたね。でも、中堅となり重要な仕事を任されるようになると、もっとやりがいがある仕事がしたくなったというか。環境を変えて、仕事の幅を広げたい、ステップアップもしたいと思うようになりました。ラッシュに揉まれながらの1時間の電車通勤、残業の果てに終電を逃し会社に泊まることもある、そんな生活に疲れ始めていたのかもしれませんね。」
妻の花織さんの後押しもあった。「群馬県の田舎で育った」と話す花織さんにとって、東京での生活は「落ち着かないものでした。子どもも欲しいと思ったのですが移動手段は電車がメインだったので、ベビーカーで電車に乗るのは大変だなと。」

鈴木ハーブ研究所のスタッフからユーザーの反応などについて話を聞く滝さん。「穏やかで優しい上に、すごく仕事ができる」とスタッフからの信頼も厚い。

社会貢献にも力を入れている鈴木ハーブ研究所。障がい者労働支援「NPO法人まつぼっくり」が制作したカレンダーの販売に協力している。2018年のカレンダーのデザインは滝さんが担当した。

「休日の過ごし方も一変。家族でのんびり千波湖散策」

夫婦2人の思いが一致したところで、Uターンに向けて具体的に動き出したわけだが、滝さんによると実はほとんど無計画だったという。「仕事があるかどうか心配でしたが、東京より家賃は安いし、これまで2人で働いていたのでいくらか貯金があったし、なんとかなるかなと考えて…。とにかく『来ちゃえ』と」。一見無鉄砲のように感じる決断だが、円満退社した会社から外注という形で、若干の仕事の依頼があったことも支えになった。結局、当初の心配は杞憂で、ハローワークを通じて(株)鈴木ハーブ研究所に入社することができた。デザイン関係の仕事をしていた経験を買われての採用で、最初は商品パッケージなどのグラフィックデザインなども手掛けたが、徐々に販売促進担当業務に重心がシフトしていった。「お客様の声を反映して、いかに売るか」の戦略を考える企画立案は、まさに仕事の幅が広がった手応えがあったという。

「うちの会社は自分で考えた企画をどんどんまかせてもらえます。その分、うまくいった時は特に面白いし、うまくいかない時は問題点をどうすればいいか、考えるのも面白いです」。休日の過ごし方も一変した。東京にいる頃は、「ショッピングなどに出かけることもありましたが、だいたいは疲れちゃって、家でテレビを見て過ごすことが多かったです」。今は、アパートが千波湖のそばということもあり、長男と花織さんと3人で湖周辺を散歩して、自然の中でゆったり過ごすのが、家族にとってリフレッシュの時間になっている。

「職住接近も視野に、未来の生活設計への夢広がる」

「夢だった」という猫との暮らしを茨城に来て実現した花織さんにとって、現状の住まいにあまり不自由は感じていないものの、将来的にマイホームの購入も視野に入れているという。この日は、情報収集という意味合いもあって、水戸市隣のひたちなか市にある住宅展示場を夫婦で訪れた。担当者から、茨城県では戸建ての場合、土地そのものが都内と比較すると格段に安いこと、マンションの場合、都内のコンパクトな2LDKを購入する金額で4LDKが購入できること、頭金にもよるが、35年ローンなら現在のアパート家賃で月々の返済が可能なことなどの説明を受け、未来の設計図も一段と具体性を帯びてきた様子。都内と比べて比較的リーズナブルにマイホームを手に入れることができるのも、茨城県の魅力のひとつである。

取材協力:株式会社日立ライフ

モデルハウスの中に案内された滝さん夫妻。吹き抜けから降り注ぐ光で、明るく開放感のあるリビングに立って、思わず「うわー、欲しくなっちゃった」と溜め息をつく花織さん。

上品で洗練された室内空間に目を見張る夫妻。泰彦さんの職場のある東海村にも同タイプのマンションがあることを聞き、職住接近の暮らしについて考え始めたようだ。

家族3人でお出かけのもう一つの目的はランチ。「日ごろ子育てが大変なので、妻を労いたい」という泰彦さんのアイデアで、東海村の釜焼きピッツァとパスタの店「ティアラ」へ。おしゃれな雰囲気に加え、新鮮野菜、手作り惣菜、手作りスイーツにドリンクバーと充実のビュッフェで、職場の女性に大人気ということもあり、泰彦さんの職場のイベントでもよく利用するという。店内の雰囲気も落ち着いていて、家族連れでも利用しやすい。
やりがいのある仕事を見つけた泰彦さん、公園や散歩コースもある豊かな自然の中で子育てに専念している花織さん。茨城に来て「家族の時間が変わりました」と話す滝夫妻だ。

東海村の釜焼きピッツァとパスタの店「ティアラ」でランチ。長男をあやす花織さんのために、ピザを切り分けたり、パスタを盛り分けたり、ビュッフェで野菜やスイーツをチョイスしたり。家庭サービスに努める泰彦さん。

食後のデザートとしても人気で泰彦さん一押し、花織さんも大満足の「焼き立てフレンチトースト」。

滝 泰彦(たき・やすひこ)プロフィール

1977年茨城県北茨城市生まれ。茨城県立日立北高等学校を経て、千葉大学法政経学部を卒業。ほとんど独学で学んだデザインの知識と技術で、経済学とは無縁の印刷会社に入社、デザイナーとして活躍。仕事の幅を広げたいと妻・花織さんと共に2010年に茨城県にUターン。ハローワークで出合った(株)鈴木ハーブ研究所に入社、現在は販売促進マネージャーに。

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